【建築士試験】一級、二級及び木造建築士すべてを制覇して思うこと

建築士とは

どうも! とろかふ。です。

私は、2018年末に一級建築士試験に合格し、タイトルにもあるように、一級二級及び木造建築士、すべての試験を制覇しました。私と同じように、すべての試験を制覇した人は、限りなく少ないと思います。(むしろ居ないかも…。)

 

この記事は、以下の方々に向けて書いております。

・建築士試験に興味がある方
・経験談を聞きたい方
・どの建築士試験を受けようか迷っている方
・独学で受かるのかを知りたい方など

 

ここでは、私の経験談を含め、これから受験をされる方の心構えとなるような内容を目指し、書き綴って参ります。

 

建築士とは? どういう資格なの
建築士とはどういう資格なのか。級の違いや建築士の人数などをご紹介します。建築士の免許証がどんなものかを知りたいと思いませんか?

 

建築士試験の考察

私は、現時点で一級建築士の免許証を持っています。既に返納してしまいましたが、先日まで二級建築士の免許証も持っていました。木造建築士は、試験には受かりましたが、免許証の発行申請はしませんでした。登録料がもったいないのと、二級があれば必要十分だからです。以上の経験から、建築士試験の考察をしてみました。

imagine

やっと、一級建築士の免許証が手元に届きました!
やっと、一級建築士免許証明書が届きました。郵送受け取った場合の、同封書類もご紹介します。実物をご覧になりませんか。二級建築士の実物との比較も致します。

 

なぜ制覇したのか

元々、建築士試験制覇する予定はありませんでした。二級建築士を受ける際に、落ちた時の保険として木造建築士の試験を受けたところ、両方に受かっていた感じです。

一級は中学生の頃からの夢であったため、必死になって臨んだところ、運良く受かることが出来ました。このような経緯で、建築士の試験を制覇することになりました。

graduate

難易度の比較

これはあくまで個人的な比較になります。

 

一級 >>>>> 木造 > 二級

この順番で難しく感じました。

 

木造建築士

木造建築士の学科試験は、二級建築士と共通している部分が多く、そこまで苦労はしませんでした。しかし、問題によっては木造独特の出題があり、その点は苦労しました。具体的に言うと、現場で働かないとわからないであろう用語が沢山出るところです。その際、木造建築士は、主に大工の方向きの試験だと感じました。

 

二級建築士

二級建築士の試験は、木造建築士より難易度が優しいと思われそうですが、決して一筋縄では受かりません。二級建築士も当然難しい試験です。4教科100点満点の試験を突破するのも一苦労です。

 

一級建築士

一級建築士試験は、二級や木造と比べ物にならない程、難しい試験でした。あえて数値で示すとするならば、5〜10倍くらい難しい試験だと感じました。それぐらい範囲が広く、さまざまな知識が要求される試験です。

 

どれを受ければ良いのか

一番は、自分が欲しいと思う資格を受験するのが良いです。ざっくりとした目安を以下に示します。

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木造建築士

大工を目指す方以外は不要だと考えます。木造の名の通り、木造の建物しか扱えません。また、木造とはいえ二級よりも扱える規模が小さくなります。

 

二級建築士

3階建て程度の規模の設計や施工管理をしたい場合は、二級建築士の資格がお勧めです。一級建築士の資格より取得しやすいのも理由です。

 

一級建築士

建物の規模の制限無く設計や施工管理をしたい場合は、一級建築士になります。

 

まとめると

木造建築士 ⇒ 大工向き
二級建築士 ⇒ 小規模向き
一級建築士 ⇒ 無制限が好きな人向き

 

建築士になるには?
【建築士を目指す方必見】「建築士になりたいけど、何をして良いのか見当もつかない」という方にこそ、見ていただきたい記事です。学生の方、社会人の方向けに説明していますが、「建築士に興味はない」という方にも、建築士についてお伝え出来たら幸いです。

 

製図試験は難化傾向

現在の製図試験は、作図(A2判用紙)と計画の要点(A3判用紙)の2種類をこなさないといけません。

一昔前の製図試験は、作図のみでした。聞く話によると、建物の知識はあれども、設備の知識を持っていない建築士が多く、現実の設計で不備が多発したことから、設備の知識も試験に必須となったようです。今までは、作図が出来れば良かったところに、設備の知識を求められるようになったことから、製図試験ではあるのですが、設備に関する知識も覚えないといけません。

 

ここからは、私が受験した2017年、2018年の一級建築士製図試験の話です。

例年、問題用紙(A3判)、エスキス用紙(A2判)、作図用紙(A2判)、計画の要点(A3判)が配布されます。2017年の試験では、エスキス用紙(A2判)に、用紙の1/4を埋め尽くす程の敷地図が印刷されていました。いつもは問題用紙に小さく記載されていた敷地図が、エスキス用紙にでかでかと印刷されていたことによって、私を含め受験生を苦しめました。私は、無事に不合格となりました。

heartbreak

2018年の試験では、2017年の試験でいろいろと苦情があったのだと思われますが、エスキス用紙に敷地図は印刷されませんでした。その代わりなのか、なんと問題用紙がA3判からA2判に変更され、大きさが倍となりました。敷地図は問題用紙にでかでかと印刷されていました。もちろん、この変更を誰も予想していませんでした。私はなんとか合格することは出来ましたが、一番の問題は、問題用紙が倍の大きさになったことで、ただでさえ小さい机のスペースを問題用紙がでかでかと場所を取るため、それぞれの用紙や道具類の場所取りに苦労しました。

最近の試験は、このようにトリッキーになりつつあります。もちろん、試験内容も難しくなってきています。少しでも早く受験することが、合格への近道なのではないかと思います。

 

頭が良くないと受からないのか?

これから建築士試験を受ける方が気になる事として、「頭が良くないと試験に受からないのでは?」と思われるかもしれません。

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私は、その疑問に「NO!」と断言できます。私自身、頭が良くないことがその証明です。もちろん、頭の良い人が受かりやすいのは間違いないと思います。頭の良い人は、勉強の効率も良いため、比較的短期間で合格することが多いからです。

 

私のように、頭が良くなくても試験に受かるには、建築への熱意が必要です。建築が好きで、建築への熱意があれば、知識はどんどん頭に入ってきます。また、「建築士になりたい」という明確な目標も必須です。ただ、「建築士になりたい」だけだと弱いです。「建築士になって独立したい」や、「建築士になって給料を上げたい」などの明確な目標を持つ必要があります。

motivation

独学で受かるのか

なるべくお金を掛けずに試験に受かりたいと誰もが考えると思います。全ての試験を資格学校に通い、トレーニングを積んだ私が評価するのも変な気がしますが、あくまで私個人の考えで、独学が可能なのかを評価して参ります。

desk-work

木造建築士

学科 : 独学可能
製図 : 独学がやや難しい

 

学科は、独学で受かることは可能です。製図は、独学でも無理ではないのですが、資格学校でトレーニングを積むのが最短でしょう。

 

二級建築士

学科 : 独学可能
製図 : 独学がやや難しい

 

学科は、独学で受かることは可能です。製図は、独学でも無理ではないですが、資格学校でトレーニングを積むのが最短でしょう。
ちなみに、知り合いに学科製図共に独学で合格をした人が居ることから、両方独学で受かる可能性もあります。

 

一級建築士

学科 : 独学を割と頑張れば可能
製図 : 独学がかなり難しい

 

学科は、かなり頑張れば独学で受かります。製図は、独学がほぼ無理なので、資格学校等でトレーニングを積むべきです。

 

番外編

建築士試験を受けて、気が付いたことや聞いたことを書き綴って参ります。

 

受かりやすい試験がある?

二級建築士試験の話にはなりますが、二級建築士は、年によって受かりやすい試験内容になると言われています。学科試験の難易度は、そこまで変わりませんが、製図試験では、およそ3年に1度の周期でコンクリート構造の試験が出題されます。このコンクリート構造の試験の年は、比較的受かりやすいと言われています。現に、私が二級建築士を受験した年は、コンクリート構造が出題され、無事受かることが出来ました。二級建築士を目指す方は、この3年に1度の時期に狙いを定めても良いかもしれません。

sniper

ずっと寝ている人が居る

一級建築士の学科試験を受けている際に、気がついたのですが、学科試験を一切受けずに、ずっと机に突っ伏している人が居ました。最初は、「やる気が無い」とか「諦めモードの人」かとも思いましたが、時間が経つに連れて分かったことがあります。このずっと寝ている人は、初めから受ける意思が無いのです。

なぜ受ける意志が無いのに、会場に居るのかを紐解くには、資格学校が関係してくるはずです。あくまで私の予想ではあるのですが、資格学校は、試験当日に回答速報を出します。この回答速報を出すには、問題を入手する必要があります。いくら資格学校とはいえ、事前に問題が配布される訳は無く、試験会場から問題を入手しなければなりません。そこで鍵となる人物こそ、あのずっと寝ている人です。問題を持ち帰るには、最後の試験終了時まで席に着いている必要があります。加えて、資格学校はまっさらな問題を入手したいはずです。そこで資格学校サイドが、受験資格のある者にアルバイト料を払い、まっさらな問題を持ち帰らせているのでしょう。

 

変な脂汗をかく

これは、私だけかもしれません。普段から汗かきなのですが、試験本番の雰囲気からなのか、緊張からなのか、尋常ではない汗をかきました。建築士の初受験は、二級建築士試験だったのですが、今までに見たことのない脂汗で、おでこがテカテカに光っていたことを覚えています。

 

おわりに

以上が、私が建築士試験を制覇して感じた内容になります。あくまでも個人的な意見です。建築士には、さらに上位の資格があるのですが、その話は別の記事で説明させて頂く予定です。

最後までご覧頂き、ありがとうございます。
少しでも参考になれば、幸いです。

 

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